一日編集長日誌

あ、彼らは普通に元気でした

一日編集長:福丸(瞑想中)

ひとり暮らしを始めて、もう8年が経ちました。

東京に出てきてこのかた、ずっと同じマンションに住んでいます。
大きな道路に面しているため騒音がひどく、駅から歩かされるわ近くのスーパーの野菜は高いわで、決して住環境が整っているわけではないのですが、
近くに緑豊かな公園があり、そこの池に毎年カルガモの親子がやってくるので、なかなか引っ越せずにいます。

みなさまは、カルガモのヒナを手のひらに載せたことはおありでしょうか。

私はあります。
社会人になってはじめての夏、母ガモのあとをついて、池から陸に上がろうと試みるもパチャパチャし続けていたヒナを掬い上げました。
あの軽さと柔らかさと、しかし、しっかりとしたあたたかさ。
27年の人生の、ハイライトと言っていい経験でした。

以来、水圧の弱いシャワーにも、週末に爆音を流し週明けは空の酒瓶を玄関先に並べまくる隣人(DJ......?)にも我慢して、毎朝毎晩カモたちを眺め愛でることだけを楽しみに生きてまいりました。
先週の頭からは、ちっちゃいふわふわのヒナが、母ガモの後ろを追いかけるように。

カルガモは夫婦で子育てをしないのでしょうか、いつも母ひとり子だくさん。
お母さんひとりで大変でしょう、と心の中で語りかけると、
いいえ愉しいですよ、毎日が驚きと発見の連続で、と母ガモがふふふと微笑みます。
見当違いの同情をした自分を恥じつつ、それでも、
作りすぎちゃったんで、もしおちびさんたちがお好きならと、小松菜のサラダ(ぶつ切り)をそっと(おそらく餌付けは推奨されていないので)差し出すと、
いつもお気遣いいただいてすみません、ほらみんな福丸さんにお礼を言いなさい、コラいただきますが先でしょう、と窘めつつ受け取ってくれる素敵な母ガモ。

まだ見ぬ、つーかたぶんついぞ見ぬ自らの息子、娘たちを重ねながらカモ親子と対話をするのが、私の日常の彩りでした。


そこに、台風7号。


昨晩1時ごろ、窓を叩く雨の音で目覚めた私は、部屋の薄い壁をぶうんごおんと揺らすものが風だと気づいた瞬間、さあっと青ざめました。


カモさん!!!!


玄関先に積みっぱなしになっていたダンボールを片手に飛び出しましたが、
視界不良、ようやくたどり着いた池は溢水し、その淵がわからない。
ヒナたちはおろか母ガモの姿も見えず、もしかしたら流されたかもしれない、風に飛ばされたかも、何かの下敷きになったかも、どこかで震えているかもしれないと、かもかもカモカモ考え、激しい雨風の中、水を吸って重くなったダンボールを抱え公園を小一時間徘徊していたせいか、


いま、今世紀最大の眠気に襲われています。

北日本のみなさま、カモたち、どうか、お気を......つけ......

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