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イッツ・ア・モス・ワールド(K)

 今年の梅雨は長かったですね。
 しかし、あるものには最高の季節でした。
 それは......(ドキドキ)......苔です!
 今年はいつになく苔が元気な7月だったように思います。
 元気な苔、というものが思い浮かばない皆さま、元気な苔はこちらです。
元気な苔.jpg
 元気でない苔はこちら。
元気じゃない苔.jpg めちゃわかりやすいですよね! 降ったり止んだりの天気が続き、たっぷりの水分とたまの日光を浴びた苔は、まるで蛍光黄緑色に発光しているように見えます。

 ところで、苔とは何か。
 植物は大きくは、種で増えるもの(種子植物)と、胞子で増えるものに分けられます。胞子で増えるもののうち、葉や茎や根があり維管束が発達しているのがシダ植物。ないのがコケ植物で、蘚苔類ともいいます。←にわか勉強
 これは苔かな? いや苔ちゃうな。というものもいろいろあります。ちなみに、よく、木の幹などについている緑系の色のこれは地衣類。苔と同じところでよく見かけますが、植物ではなく菌類に属するようです。
地衣類.jpg
 おや、立派な苔、と寄ってみると、シダ。俗に言うダーシーです(注:俗に言わない)。
ダーシー.jpg
 これは苔ですよね? いいえ、どこかの鉢からこぼれて繁殖したセダム(多肉植物)です。
セダム.jpg
 これは? これは苔でしょう。いいえ、これはチドメグサ。よく生えている雑草です。ちなみに会社の近所で撮りました。

チドメグサ.jpgのサムネイル画像

 うっかり、苔「のようなもの」の話が長くなってしまいましたが、苔に戻りましょう。
 わたしが、おそらく道行く人から「あの人吐いてるの?」と思われながら、いつも以上に深く道端にしゃがみこんで撮り集めた写真を紹介したいと思います。
 最初に「元気な苔」で紹介した写真の苔は、たぶんハマキゴケです。乾燥しているときはくるっと葉を巻いて環境に耐え、水分を与えられると巻きを開いてイキイキします。身に着けたい生き方です。
ハマキゴケ.jpg
 これは名前を覚えやすいギンゴケ。先が白く光ります。銀と言われれば、そうね、と思います。こんもりしてるほうは間違いないと思うのですが、2枚目みたく垂直なところによく生えているのもそうかな...? ちょんちょんと白いのがかわいいです。緑の部分はハマキゴケに見えます。
ギンゴケこんもり.jpgギンゴケ?壁.jpg
 奥入瀬の苔ツアーに参加した時、苔インストラクターさんが好きな苔だと教えてくれたコツボゴケ。透明感とワサワサ感があって私も好き。見分けやすいし。水気の多いところを好むそうで、奥入瀬では清らかな渓流の際に生えていたのが印象的でしたが、都会にも結構あります。
コツボゴケ.jpg
 星っぽいのはたぶんスナゴケ。かな?と思うけど自信ないです。
スナゴケ?.jpg
 名前がわかりそうでわからない、苔みのある苔。
いわゆる苔.jpg
 あと、名前のわからないフサフサ系いろいろ。
フサフサ系1.jpgフサフサ系2.jpgフサフサ系3.jpg  芝生みたい。小さくなってこの上に寝転がりたくなります。
苔風景.jpg

 じつは、私はもともとは都会のつぶつぶした感じの苔(個人の感想です)より、山間部などのふさふさしたの苔のほうが好きで、近場はあまり観察していなかったのですが、今回近所の苔の写真を撮り集めているうちに、町の苔も多彩なことがわかり、だいぶ好きになりました。なんて思っていたら、山梨の大庭先生から、「ナホちゃん、苔だよ~」とじゅうたんみたいな素敵なふかふかの苔森の写真が。超癒された。やっぱステキ...。
 あと、苔なんてマイナーな、と言われることも多いのですが、最近隣の席になった松林君(仮名)は、「地衣類が好き」と言っていたので、理解しがたい......いや、こっち方面の世界も奥が深いなと感じた次第です。ちなみに松林君は植物男子で、国際ボタニカル大学の多肉学部栽培科卒とのこと。家に煩悩の数以上の鉢植えがあるそうで、育て上手なので、そのうちコツを教わりたいと思っています。

次回は、「双子かな? ヒメムカシヨモギとオオアレチノギク」です。
◆道端の小さな仲間(第82回 苔)

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