わたしの美しい庭

わたしの美しい庭

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凪良さんよりメッセージ

12/3発売! 

今もっとも注目を集める書き手・凪良ゆうさんの『わたしの美しい庭』が刊行になります!

刊行にあたって、新刊に込めた「想い」を凪良さんに語っていただきました。

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今作「わたしの美しい庭」は、今まで書いてきた中でも格段にやわらかい話になりました。最初に依頼を受けたとき、ポプラ社さんが児童書を扱っていること、できるならあまりどぎついネタは避けてほしい、という要望を伺ったからだと思います。
いつもならもう少しえぐるところ、その手前で意識的に筆にストップをかけた。正直、最初は歯がゆさを感じたけれど、書き進めていくうちに、ゆっくりと走ることでしか見えない景色の美しさに気づかされました。黒や灰色や目を灼くような強い光ではなく、淡い水色や桃色、穏やかに流れる午後のお茶の時間にさざめく笑い声など。ああ、わたしはこんな話も書けるんだなと、ちょっと不思議な気持ちになりました。これはポプラ社さんとでなければ創れなかった物語であり、今までにない新しい面を引き出していただいたと感謝しています。
とはいえ物語の根っこにあるものは変わりないのかなと思います。いつも世間と折り合いの悪い人たちを書いているのですが、今作もそうです。血のつながらない統理と百音、結婚しろしろ攻撃に苛まれている桃子、ゲイの路有、うつ病の基。みんな世間と折り合いが悪く、でも完全に逸脱することをよししてはおらず、だからふんばって、かろうじて世間からはみださないようにしている。周りからの期待に応えるために空気を入れすぎて、ぱんぱんに膨らんで、いつ弾けてもおかしくない風船。今の世の中、限界までがんばっている人たちが多すぎる。弾けて割れてしまう前に、ほんの少し空気を抜いても大丈夫。そんなことを伝えられるお話になっていれば嬉しいです。

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マンションの屋上庭園の奥にある「縁切り神社」。
そこを訪れる<生きづらさ>を抱えた人たちと、「わたし」の物語。

美しい庭カバー最終.jpg

小学生の百音と統理はふたり暮らしだが、血はつながっていない。朝になると同じマンションに住む路雨が遊びにきて、三人でご飯を食べる。
その生活を"変わってる"という人もいるけれど、日々楽しく過ごしている。
三人が住むマンションの屋上には小さな神社があり、統理が管理をしている。
地元の人からは『屋上神社』とか『縁切りさん』と気安く呼ばれていて、断ち物の神さまが祀られている。
悪癖、気鬱となる悪いご縁、すべてを断ち切ってくれるといい、"いろんなもの"が心に絡んでしまった人がやってくるが――

『わたしの美しい庭』(単行本 定価:本体1500円)

Profile

凪良ゆう

凪良ゆう(なぎら・ゆう)
2006年に『恋するエゴイスト』でデビュー。著作に『神様のビオトープ』『すみれ荘ファミリア』『流浪の月』など。

Pick Up Book

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ポプラ社一般書通信 note

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