『タマの猫又相談所』刊行記念

天野頌子さんインタビュー

『タマの猫又相談所』刊行記念

イラスト:テクノサマタ

「よろず占い処 陰陽屋」シリーズが大人気の天野頌子さん。もうひとつの人気作品「タマの猫又相談所」の第二弾が登場! 泣き虫高校生男子・理生と賢い猫又タマの、ほんわか学園ストーリー、理生の所属する貧乏花道部と、ライバル茶道部の争いが白熱中です。天野さんにお話をうかがいました。

猫たちの世界は書いていて楽しいです

――久しぶりの「タマの猫又相談所」シリーズ新刊となりました。
気がついたら久しぶりになっていました(笑)。 最初にハードカバー『タマの猫又相談所 花の道は嵐の道』がでたのが二〇〇九年なので、六年ぶりの続編ですね! 二〇一三年に文庫になった時、瀬川とタマの短編「空の下、屋根の上」を書きおろしたので、自分ではそんなに間があいたという感じはありませんでした。

でもハードカバーを読んだ後、ずっと続編を待ってくださっていた方にとっては長かったですね、すみません!(汗)
「陰陽屋」は、商店街と学校と沢崎家、あとたまに安倍家もださなきゃ、と、いろいろバランスをみながら話を組み立てているのですが、「タマ」は基本、学校、それも部活だけで世界が完結しているので、話は作りやすいです。草薙家でも花道部の話題しかでませんし(笑)。

あ、そうだ、猫たちの世界がありました。タマが仔猫たちに質問ぜめにされるシーンは、書いていてとても楽しいです。
「タマ」で難しいのは、生け花の型を言葉で説明することですね。今回は花道部の練習シーンがけっこう多かったのですが、「真斜型では真の枝を剣山の左下にさす。角度は......長さは......」なんて、正確に書こうとすればするほど、かえって、わけがわからなくなるんですよ。花材の説明も、入れないわけにはいかないのですが、こと細かに書きすぎても読みにくくなるだけなので、加減に迷いました。

お花教室のいいところは実は......

――花道のお話ですが、天野さんも花道をたしなまれているとか。
花道をはじめたのはわりと最近です。正確には覚えていないのですが、専業作家になってから一、二年ほどして、時間に余裕ができた頃だったような気がします。
昔から興味はあったのですが、たまたまいい教室を見つけたのがきっかけですね。

お花教室のいいところは、実は花が安く手に入ることです。
花屋さんでちょっとした花束を買うと、四、五千円はかかるじゃないですか。それがお花教室に行くと、生け方を教えてもらえて、練習に使ったお花は持って帰ってよくて、一回四千円かからないんですよ。素晴らしいでしょう?(笑)
今回でてくる古流のお生花は本当に難しくて、私はいまだに一人では生けられません。上手な人のお生花の作品はとても素敵なので、機会があればぜひ見てみてください。

余談ですが、お花教室には、下は小学生から上は八十代までの、いろんな職業の人が来るのが面白いですね。少数ですが男性もいますよ。
高校生や高校の先生とおしゃべりすることもあるので、最近の高校生事情を聞かせてもらえる貴重な機会になっています。

想像するだけでうっとり

――猫はお好きなんですか? 猫又は?
猫は大好きですね! 子供の頃から何匹も飼いました。
母が仔猫を拾ってきたこともあれば、私が友達からもらってきたことも。どれも雑種の和猫です。茶トラとかさび猫とか。和猫は人なつこいので、よく一緒の布団で寝ていました。

今はペット禁止のマンションに住んでいるので、猫を飼えず残念です。
一度だけ犬も拾ったことがあるのですが、母が大の犬嫌いで飼わせてもらえませんでした。
猫又にはまだ会ったことがないですね! 日本語を話す猫なんて、想像するだけでうっとりします。

佐世保のおせちの定番は、なまこ

――ご出身の佐世保を舞台にされています。佐世保の思い出など、よろしければ教えてください。
いっぱいありますが、冬の思い出といえば、なまこでしょうか。
我が家では、おせち料理の定番として、必ずなまこの酢の物がでました。
年末にわざわざ生きているなまこを買ってきて、バケツの中で二、三日泳がせて(砂を吐かせるため?)、大晦日に調理するんですよ。薄くスライスして、酢醤油で味付けして食べるのですが、なまこ自体はあんまり味がないので、コリコリした食感を楽しむ感じでした。

あとは酢牡蠣もお正月には必ずでていた気がします。
佐世保は港町なので、海産物は何でも美味しいですね!


~天野さんから読者のみなさんにメッセージ~


 猫好きの、猫好きによる、猫好きのための猫又コメディ、楽しんでいただければ幸いです。

 そうそう、今回の読者プレゼントは「陰陽屋特製☆平成二七年六壬占い」と「猫又タマの魔除け札」です。映画「陰陽師」や「陰陽屋へようこそ」のドラマ監修もしておられる高橋圭也先生にお願いして、特別に書き下ろしていただきました。応募マークが文庫のオビについていますので、お見逃しなく。

 ※読者プレゼントは、1月末日で応募を締め切りました。たくさんのご応募ありがとうございました!

『タマの猫又相談所 逆襲の茶道部』
天野頌子/著

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本の詳細はこちら>>

Profile

天野頌子

(あまの・しょうこ)
長崎県佐世保市生まれ。らいとすたっふ小説塾を経て、2005年『警視庁幽霊係』でデビュー。他の作品に、「よろず占い処 陰陽屋」シリーズ、「警視庁幽霊係」シリーズ、『お帰りください勇者さま』などがある。

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