言ってはいけないクソバイス

犬山紙子

言ってはいけないクソバイス

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男性も女性も気をつけたい「クソバイス」って?

「へえ、彼氏できたんだ。あ、じゃあ一つアドバイスね。男って絶対浮気するから、今から気をつけていたほうがいいわよ。彼の欲求には絶対答えてあげて。そして、浮気したとしても怒っちゃダメよ」

これは私に彼氏がめちゃんこ久しぶりにできた時に、とある年上の女性にされたクソバイス。急にクソバイスと言っても何の事かわからない方もたくさんいらっしゃると思うのでここでご説明を。

クソバイス【kusovice】
( 名 )スル
クソみたいなアドバイスのこと。相手のためを思って言っているように見えて、上から目線で説教したいだけな事が多い。

どうでしょうか、みなさんもされた覚えはないでしょうか? 私は上記のクソバイスを繰り出された時に「あれ? 私のことを思って言ってくれてるんだろうけど、殺意が湧くぞ......?」と不思議な気持ちになったものです。で、その後「私の心が狭かったから殺意が湧いたのか?」と自己嫌悪に。

でもでもでも! 冷静になって考えたら、あんなの呪いでしかないんですよ。彼の欲求に絶対答えなきゃいけないという呪い! 浮気されても怒っちゃいけないという呪い! 何よりも私の彼氏が浮気するという決めつけの呪い!!!! そんなに呪いをかけて貴女は魔女か! ってね。

しかも更に思い出したらその時のその女性の自分に酔ってる顔と言ったら......。魔女のオナニーに勝手に巻き込まれて、勝手にオカズにされた気分で非常に気分が悪い。だから、「あれは殺意が湧いても問題ないところだったんだ」ってわかった瞬間、「アンタが今までの男に浮気されてるからって、私も一緒にするんじゃないわよ!」って心のデスノート(別名ツイッターの裏アカウント)に書き込んだ次第です。

しかしですね、このクソバイスは非常にやっかいなものなのです。アドバイスという大義名分があるから、喰らったほうは「アレ? イラっとする私の心が狭いのかしら?」って思っちゃうし、クソバイスするほうも「いいことしてやってる」と思っているから、相手が少しでもムッとすると「なんだコイツ?」と 怒り出すことも多い。

そして、そんなクソバイスは、もちろん女性から女性だけじゃなくて、男性から女性へ、女性から男性へ、同性同士で、年上から年下へ、上司から部下へ、親友同士で、家族で、まだまだまだ、どんな間柄でも起こりうるんです。

男性のみなさんは女性から「○○君は草食なのがいけないのよ~! もっと自分からグイグイいかないとずっと彼女なんてできないよ?」なんてこと言われたり、女性も男性から「そういうネイルは男ウケ悪いんだよね。男はピンクとか清楚なのが好きだからね?」なんてこと言われたり。そういえば国から女へ「女性手帳」なんてクソバイスの最たるものを押し付けられそうになったっけ......。

なんで「彼女がほしい」って決めつけられたり、「男ウケのためにネイルしてる」って決めつけられたり、「女性は子供を産むタイムリミットをわかってない人が多い」って決めつけられたりして、それを前提にアドバイスをされなければいけないのか......。

ここでは、そんな受けてしまったクソバイスを共有し、受けたときにどう対処したらいいんだろう? ってところまで考えられれば良いなと思っております。そして、少しでもクソバイスを受けてイラっとした自分への罪悪感がみんなからなくなればいいですね。もしくは、自分がしてしまったクソバイスを懺悔しちゃいましょう!

そんなわけで、あなたが受けた、またはしてしまったクソバイスを教えてください。送り先はコチラ。no.more.kusovice@gmail.com 

さて、冒頭の魔女に犬山はどう対処すればよかったのか。
多分「えー私浮気されたことないですぅ」とか言っても「気づいてないだけよ」とか言われそうだし。うん、超笑顔で「ウケる~」ってバカっぽく言って、その後何言われても全部「ウケる~」で統一するのが良かった気がします。私の心の中では『クソバイスしちゃうなんてショボすぎてウケる~』だけど相手は『あら あら、この子はほんと馬鹿ね』って勝手に気持ちよくなりそうだし......。

<編集部より>
犬山紙子さんがたくさんのクソバイスを紹介し、問題点やなすべき対処法を考える、おもしろお役立ちエッセイ『言ってはいけないクソバイス100』を 2015年9月、ポプラ社より刊行いたします。

・性別
・年齢
・みなさんが受けたorしてしまったクソバイス
・そのクソバイスにまつわる簡単なエピソード
を、ぜひお送りください。
送り先はこちらです。no.more.kusovice@gmail.com

<例>
28歳、男です。
先日、会社の飲み会でイケイケな女性の先輩に「男のくせに車欲しくないとか意味わかんなーい!」と言い放たれました。男のくせに、というのもひっかかりましたし、なんだかすごく気持ちがふさぎました。

このくらい簡潔でも、もっと詳しく書いていただいてももちろんOKです。複数書いてくださってもまったく問題ありません。
たくさんのクソバイスをお待ちしております。よろしくお願いいたします!

みなさんにお送りいただいたクソバイスの中から、いくつかを前述の書籍に掲載させていただく可能性があります。その場合、出版権はポプラ社に属し、著作物使用の対価は無料とさせていただきます(出版の際の、謝礼や本の贈呈は、大変恐縮ですがございません)。また、投稿していただいた文章は、出版時に内容の主旨が変わらない範囲でまとめる場合がございます。クソバイスをお送りくださる際には、あらかじめ、上記の事項をご了解くださいますようお願い申し上げます。

なお、お送りいただいた個人情報は、他の用途には使用いたしません。

Profile

犬山紙子

1981年生まれ。エッセイスト。美人なのになぜか恋愛が上手くいかない女性たちのエピソードを綴ったイラストエッセイ『負け美女』(マガジンハウス)で作家デビュー、女性観察の名手として注目を浴びる。

Pick Up Book

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