2024.05.20 書評 人生に宿る希望の光を肯定する著者の、面目躍如と言える一作!【評者:吉田大助】 寓話作家としての彩瀬まるの、面目躍如と言える一作。待望の新作長編『なんどでも生まれる』は、そんなふうに表現することができるだろう。寓話的想像力は、そのまま書くとシリアスすぎる現実にファンタジー的要素を取り入れることで、...
2024.05.20 書評 力強いエールが聞こえてくる、愛嬌たっぷりの柔らかな物語【評者:瀧井朝世】 語り手はチャボである。そう、鳥のチャボだ。彩瀬まるの新作『なんどでも生まれる』は桜さくらと名付けられた雌のチャボの視点を通して、商店街の人々や動物の営みをゆったりと描く愛おしい作品だ。 金網に囲まれた小屋の中で、大き...