2023.12.04 書評 読者ひとりひとりの胸に伝わる目を逸らしてきた思い【書評:藤田香織】 自分と「違う」人を、厭わしく思っていた時期があった。 単純に、容姿や家庭環境の違いなどで、羨んだり羨まれたりするのは煩わしかったし、自分が持っているものと、持てずにいるものを直視せざるを得ない状況に置かれる...