2023.02.15 書評 人も社会も、でこぼこしているのがいいじゃない? 第11回ポプラ社小説新人賞特別賞受賞作 【書評:吉田伸子】 本書は第11回ポプラ社小説新人賞の特別賞受賞作である。物語の真ん中にいるのは、小学五年生の晶あきと高校生の達とおるの兄弟だ。 この、晶のキャラが本書の肝、と言ってもいい。思春期の入り口のほんの少し手前、要するに、まだ本...