2024.09.19 エンタメ 彼方此方の空に粗茶一服 水月あめにぬれる松まつ葉ば杖づえの段 雨が降っている。 にもかかわらず、三十畳ある大広間の襖も縁側の硝子ガラス戸ども開け放たれ、子どもたちが湿った匂いの中でごろごろしている。畳の上でごろごろさせるためだけに開放している…
2024.09.09 書評 20年愛されたシリーズがついに完結! 「粗茶一服」オールスターで贈る胸に迫る物語。【書評:吉田伸子】 あらまぁ、あらまぁ、あの遊馬あすまが! まるで甥っ子にでも抱くような感慨で、胸がいっぱいになってしまった。なんたって、遊馬を初めて見た(読んだ)のは、『雨にもまけず粗茶一服』(2004年)。その後、『風にもまけず粗茶一…