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時を越えて甦る夢は玩具だ
12 時を越えて甦る夢は玩具だ 「もっと言えば」 すばるちゃんが言った。「重さんがセイさんの正体を知った理由も、たぶん僕は知っています」 重さんが眼を丸くした。「それは」「重さんと樹里さんがセイさんと一緒に行なったことを…
12 時を越えて甦る夢は玩具だ 「もっと言えば」 すばるちゃんが言った。「重さんがセイさんの正体を知った理由も、たぶん僕は知っています」 重さんが眼を丸くした。「それは」「重さんと樹里さんがセイさんと一緒に行なったことを…
11 大変な秘密が話し合われて 木箱に入った重い荷物が〈おもちゃのチヤチエチャ〉に届いた!「わー、なんだかあれですね。禁酒法時代のお酒が入っているみたいですね」 大好きな映画の《アンタッチャブル》でしか観たことないんだ…
10 伝統と歴史と新しいものと 〈バーバーひしおか〉さんのご主人で、桔平さんのお父さんは朱雀凌次郎さんっていうものすごく立派そうな名前なんです。 そして、ご主人なのに〈バーバーひしおか〉は〈バーバーすざく〉じゃないのかっ…
9 古くて新しい夢 商売に大人の話は付き物。 ましてや、四丁目のことになるともう本当に古い話。四丁目のアーケードに火が点いて火事になってほとんどのお店や家が焼けてなくなってしまったのは、確か昭和五十一年。西暦で言うと一…
8 甦らせる夢 桔平さんが持ってきたのは、石像のスケッチ。 でも、相当に古いものみたいでかすれちゃったりしていて、よくわからないんだけれども。 千弥智依さんがそのスケッチの紙を、慎重に持って見つめて。「これ、なんかすぐ…
7 甦るおもちゃたち 五月にオープンした〈おもちゃのチヤチエチャ〉。 今年はとってもいい気候だったと思う五月はあっという間に過ぎて、鬱陶しい梅雨も終わって、またしてもあっという間に夏がやってきて。 猛暑。 本当にもう日…
2 結婚のお祝いに、幸せになるために。 〈おもちゃのチヤチエチャ〉の営業時間は、午前十時十五分から午後八時三十分までに決まっていた。 基本はカプセルトイとクレーンゲームだけだから、あまり早く開けてもたぶんほとんどお客さん…
プロローグ 桔平が帰って来ていた〈バーバーひしおか〉で 今日は第三月曜日。〈バーバーひしおか〉は定休日の朝。起きて一階に下りていくと、台所のテーブルに桔平きっぺいさんの笑顔が。「おはようせいらちゃん」「お帰りなさい…
二十 商店街のアンパイア 「グランドピアノ?」 禄朗さん以外の全員が、まったく同じ言葉を同時に言ってしまいました。そして次の瞬間にその意味がわかったのは、私だけ。 まさか禄朗さん。ここでそれを。 秀一さんが、眼をぱちくり…
十九 嘘から出た真実 うちを傘下に。「それは、完全に買収という形ですか」 訊いたら、いやいや、って荒垣さん、秀一さんが笑みを見せながら右手を軽く横に振った。「そんな強引なことは考えていません。もちろん、これから話し合い…