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古くて新しい夢
9 古くて新しい夢 商売に大人の話は付き物。 ましてや、四丁目のことになるともう本当に古い話。四丁目のアーケードに火が点いて火事になってほとんどのお店や家が焼けてなくなってしまったのは、確か昭和五十一年。西暦で言うと一…
9 古くて新しい夢 商売に大人の話は付き物。 ましてや、四丁目のことになるともう本当に古い話。四丁目のアーケードに火が点いて火事になってほとんどのお店や家が焼けてなくなってしまったのは、確か昭和五十一年。西暦で言うと一…
8 甦らせる夢 桔平さんが持ってきたのは、石像のスケッチ。 でも、相当に古いものみたいでかすれちゃったりしていて、よくわからないんだけれども。 千弥智依さんがそのスケッチの紙を、慎重に持って見つめて。「これ、なんかすぐ…
7 甦るおもちゃたち 五月にオープンした〈おもちゃのチヤチエチャ〉。 今年はとってもいい気候だったと思う五月はあっという間に過ぎて、鬱陶しい梅雨も終わって、またしてもあっという間に夏がやってきて。 猛暑。 本当にもう日…
2 結婚のお祝いに、幸せになるために。 〈おもちゃのチヤチエチャ〉の営業時間は、午前十時十五分から午後八時三十分までに決まっていた。 基本はカプセルトイとクレーンゲームだけだから、あまり早く開けてもたぶんほとんどお客さん…
プロローグ 桔平が帰って来ていた〈バーバーひしおか〉で 今日は第三月曜日。〈バーバーひしおか〉は定休日の朝。起きて一階に下りていくと、台所のテーブルに桔平きっぺいさんの笑顔が。「おはようせいらちゃん」「お帰りなさい…
二十 商店街のアンパイア 「グランドピアノ?」 禄朗さん以外の全員が、まったく同じ言葉を同時に言ってしまいました。そして次の瞬間にその意味がわかったのは、私だけ。 まさか禄朗さん。ここでそれを。 秀一さんが、眼をぱちくり…
十九 嘘から出た真実 うちを傘下に。「それは、完全に買収という形ですか」 訊いたら、いやいや、って荒垣さん、秀一さんが笑みを見せながら右手を軽く横に振った。「そんな強引なことは考えていません。もちろん、これから話し合い…
十三 人に歴史ありというけれど 私のコーチをしてくれていた仁太さんは〈花咲小路商店街〉の名物男でした。 世界を放浪した後に商店街に帰ってきて、おじいさんがやっていた〈喫茶ナイト〉を受け継いで商売をやってきて。 商店街で…
十一 ユイちゃんと真紀さんと私 「そう、うちの旦那さんは、ゲームセンターの社長ではあるけれども、ラノベ作家でもあるの」 その区切りというか、仕事をしている中で社長業と作家業の切り分けをどういうふうにしているのかな、と思う…
十 義弟の禄朗くんが二十年前に殴った男が 晴れた日には、必ず散歩する。ウォーキング。時間はその日によって違うけど、今日はこれからだ。 原稿は、さっき入稿したっていうメールが来た。これで唯一続いているシリーズ『異邦のゲー…