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『天空遊園地まほろば』著者あとがき
7月24日に発売となった浜口倫太郎さんの小説『天空遊園地まほろば』。関西の古都と呼ばれる街の、遠い昔に廃園したはずの遊園地を舞台に、もう二度と会えない大切な人との「再会」を通して、残された人々が一歩を踏み出していく温かな…
7月24日に発売となった浜口倫太郎さんの小説『天空遊園地まほろば』。関西の古都と呼ばれる街の、遠い昔に廃園したはずの遊園地を舞台に、もう二度と会えない大切な人との「再会」を通して、残された人々が一歩を踏み出していく温かな…
プロローグ ようこそ、天空遊園地まほろばへ。 こんな真夜中にお越しいただき、誠にありがとうございます。 わたくし当園の案内人、シチカと申します。 ここは死者に会える遊園地──。 もう二度と会えない、あなたの大切な方と…
もう一度会いたい人、と問われたら。 そりゃもう何人もいる。学生時代、夜を徹して語り合っても話題が尽きず、ひたすら笑い合った友人たちが今どうしているのかも知りたいし、遠く離れた故郷の家族や親戚にもしょっちゅう会いたくなる…
開園前の遊園地が、こんなにキラキラして見えるなんて初めて知った。 まだ客のいないそこは、想像していたよりずっと広大に感じる。朝日を浴びたアトラクションが、むずむずと喜びをこらえながら始まりの時を待っているみたい…
よこ-がお 【横顔】 〘名〙 ① 横から見た顔。横向きの顔。 ② (━する)意識的に、横に顔をそむけること。また、その顔。 ③ ある人物の日常的な、あるいは、あまり人に知られていないような一面。〔新語新知識(1934)〕…
月曜日 萩原紗英 朝は白い。いつもそうだ。空だけでなく、目にうつるすべてのものが淡い。すれ違う人の顔も、遠くに見える建物も、すべての輪郭がぼやける。でもそれは、ただ目が完全に覚めきっていないせいかもしれない。電車の吊…
まただ。 自室の扉を施錠し、一歩踏み出したところで野々森ののもり一はじめは足を止めた。 アパートの廊下には朝の光が満ち、安物のスーツを着た肩を肌寒さで竦めながら、野々森は隣室のドアノブにぶら下がったそれをじっと見つめた…
樋口(ひぐち)乙(おと)葉(は)が「夜の図書館」に来てから、一ヶ月ほどが経った。 なんだか、ばたばたしてあっという間に過ぎたような気がする。だけど、仕事をしながら亜子(あこ)や正子(まさこ)と話したり、食堂で徳田(と…
よこ-がお 【横顔】 〘名〙 ① 横から見た顔。横向きの顔。 ② (━する)意識的に、横に顔をそむけること。また、その顔。 ③ ある人物の日常的な、あるいは、あまり人に知られていないような一面。〔新語新知識(1934)〕…
ちゅんちゅん、って。 スズメの鳴き声。 まるでマンガやドラマみたいなベタなシチュエーションみたいだけど、本当にスズメの鳴き声で目が覚めた。すごくたくさんのスズメたちが庭に来ているんじゃないだろうか。いつもこうなんだろ…