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【変な奴やめたい。9】うらやましい
あの写真のことを思い出す。あの子の誕生日会の写真。たぶん、小学校4年生か5年生頃の写真だったと思う。 10人ほどの同級生が写っていて、その中に天然パーマの髪をふたつ結びにした小学生の私もいる。写真の裏側には、鉛筆で書...
変な奴やめたい。私は変な奴だ。変な両親に育てられ、変な男と付き合い、変な友達と遊んで暮らしてきた。もう嫌だ。変な奴はもうやめたいのだ——noteで脚光を浴び、またたく間に大注目の書き手となった文筆家・伊藤亜和は、こうして「変な奴」になっていった。恥ずかしくも愛おしい子ども時代を振り返るエッセイ。