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【変な奴やめたい。8】変な字
我が家の見慣れた光景といえば、祖父が居間で送り状を書く姿だ。毎年田舎からりんごや食用菊、ふきのとうなんかが送られてくると、祖母はそのお返しに、横浜のお菓子や、都会のちょっとした珍しいもの(最近は私の書いた本も含まれてい...
変な奴やめたい。私は変な奴だ。変な両親に育てられ、変な男と付き合い、変な友達と遊んで暮らしてきた。もう嫌だ。変な奴はもうやめたいのだ——noteで脚光を浴び、またたく間に大注目の書き手となった文筆家・伊藤亜和は、こうして「変な奴」になっていった。恥ずかしくも愛おしい子ども時代を振り返るエッセイ。